中森 康成(ナカモリ コウセイ)
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サーフィンのためのトレーニングによくあげられるのは、サーフスケートやサーフDVDといったイメージトレーニングが多く、もちろんそういったイメージトレーニングも大切かと思いますが、
これからサーフィンを始める方や、生活環境上あまりサーフィンに行けないという方にとっては、イメージばかりが先行してしまい体がついていかない。
ということもあると思います。
僕のサーフィン人生の中で初めは、「サーフィンに筋トレなんか必要ないし、海へ行け」という、いわゆる根性論でサーフィンを楽しんでいましたが、、、
ボディメイクを始めて「解剖学」や「運動生理学」などを勉強しはじめ、人間の体はどういう動きの時にどういう筋肉を使用しているのか?
ということを学び、その知識からウェイトトレーニングで筋肉をつけてわかったことがあります。
それは、
サーフィンに筋トレは必須ではないが、有効である。
キリッ
サーフィンに筋トレなんか必要ないという人は、それはその人のスタイルで、サーフィンはその人のスタイルで波に乗るというのも醍醐味の一つなので、それはそれで素晴らしいかっこいいことですが、
僕自身筋トレを始めて、パドル力、ボトムターンやカービングの安定性とパワーが変わりました。
今回は、
- これからサーフィンを始める方
- サーフィンになかなか行けないけど、自宅やジムでサーフィンのための筋トレをして、行ったときはしっかり楽しみたい方
- パワーのあるサーフィンを目指したいという方
へ
サーフィンに使う筋肉を
- 「パドル時に主に使う2つの筋肉」
- 「テイクオフ時に使う筋肉」
- 「ターン時に使う筋肉」
3つのパートに分けてそれぞれ解剖学的視点で解説し、その筋肉を鍛えられるおすすめのトレーニング法をご紹介します!
ではいきましょう!
サーフィンを解剖学的アプローチで強化する!3つのパートとおすすめトレーニング!
パート①パドル時に主に使う筋肉は「広背筋」
何といってもサーフィンはパドルが出来なかったり、弱かったりすると波に乗るという、いわゆる”サーフィン”ができません。
よくサーフィン界では二の腕の部分(上腕三頭筋)をパド筋と言い、サーフィンの雑誌や他のウェブサイトでは
「パドルを強くするには上腕三頭筋を鍛えよう」
と言われることが多いですが、、、
サーフィンのパドル時の基本的な動きは、解剖学では「肩関節の伸展運動」と言います。
肩関節の伸展運動時の主に使う筋肉の順番は、
- 広背筋
- 大円筋
- 三角筋(後部)
- 上腕三頭筋
と解剖学ではなっており、パド筋と呼ばれる上腕三頭筋も使用しますが、
最も貢献するのはやはり「広背筋」になります。
つまりパドル力を強化したい場合、「広背筋」を優先的に鍛えていくことをおすすめします。
パドル強化におすすめの3つの広背筋トレ―ニング+α
⑴できる人には最もおすすめ!「懸垂(手幅狭め)」
懸垂は広背筋をフルレンジで伸縮させることができる優秀なトレーニングです。
肩関節の伸展運動として懸垂を行う場合は、手幅を肩幅ほどにして行うことをおすすめします。
(手幅を広くして行う懸垂は肩関節の内転運動となります。ただ、内転運動でも広背筋が主働筋となります)
肩をすくめて上げてしまったり、逆手に握って体を持ち上げてしまうと、広背筋のトレーニングになりにくいので、行う時は順手で握り、背中を反らして胸をバーに付けるイメージで行うようにしましょう。
ジムならラットプルダウンマシン、自宅ならトレーニングチューブプルダウンでも鍛えられます!
まだ懸垂ができない方は、ジムに通われているなら「ラットプルダウンマシン」。
自宅の場合はトレーニングチューブを引っ掛けて、上記の懸垂と同じ動きで行う「トレーニングチューブラットプルダウン」でもOK!
⑵自宅でもジムでもできる「ダンベルロウイング」
ダンベルロウイングも肩関節を伸展させて行うトレーニングとなります。
両手で行うダンベルロウイングと、写真のように片手て行うワンハンド・ロウイングがありますが、個人的には姿勢保持に意識と筋力を使わないワンハンドロウイングがおすすめです。
⑶パドルの動きをイメージしやすい「ケーブルプルオーバー」
このトレーニングは比較的パドルの動きをイメージしやすいトレーニングではないでしょうか。
行う際は、肘を曲げずに腕をまっすぐ引っ張るようにすると肩関節の伸展運動となりやすいです。
パドルのトレーニング+α!「プレスダウン」
パドルの主な動きは肩関節の伸展運動だとお伝えしましが、個人的にそしてみなさんもそうだと思うのですが、パドルをする際にゆるく曲げていた肘を最後伸ばして、水をかいていると思います。
この肘を伸ばす動きは【肘関節の伸展】となり、肘関節の伸展に最も貢献しているのは上腕三頭筋です。
上腕三頭筋を鍛えられるトレーニングも沢山ありますが、ジムならケーブルを使った、自宅ならトレーニングチューブを使った、プレスダウンがフォームなどを比較的気にせず行えるのでおすすめです。
パート②テイクオフ時の主に使う筋肉は「大胸筋」と「腸腰筋」
テイクオフ時のサーフボードに手をついて体を持ち上げる動きは【肩関節の水平内転】と言い、肩関節の水平内転に最も大きく貢献するのは大胸筋となります。
テイクオフ時に体がスムーズに持ち上がらないという場合は大胸筋を鍛えていくことをおすすめします。
また、
テイクオフは体を持ち上げる動作、そして片足を体に引き寄せ、前に出す動作が必要かと思います。
この足を体に引き寄せる動作は【股関節の屈曲】となり、股関節の屈曲に大きく貢献するのがインナーマッスルとなる腸腰筋(ちょうようきん)を始めとするいわゆる下腹部の筋肉群です。
テイクオフをスムーズにする⑴大胸筋と⑵腸腰筋が鍛えられるトレーニング
⑴大胸筋はなんだかんだ言ってこれ!「腕立て伏せ」or「ベンチプレス」
自宅でのトレーニングの場合、腕立て伏せはメジャーな筋トレで今更感があるかもしれませんが、「大胸筋」「三角筋前部(肩の前側)」「上腕三頭筋」が同時に鍛えられ、補助として「腹直筋」も鍛えられるとても優秀なトレーニングです。
更にはテイクオフ時の動きをイメージしやすいのもメリットではないでしょうか。
また、ジムに通われているようでしたらベンチプレスも大胸筋を強く鍛えることができるのでおすすめです。
⑵下腹部を鍛えるなら「レッグレイズ」
下腹部の筋肉群を鍛えるには、レッグレイズが取り組みやすくおすすめです。
上体を固定して両足上げ下げし、股関節の屈曲の動きを強化できます。
③ターン時のしゃがんで足を伸ばす動きの主に使う2つの筋肉は「大殿筋」と「大腿四頭筋」
サーフィンのターンと一言で言ってもその動きは複雑で更にターンには種類もある為、様々な筋肉が関与していますが、
ここではターンの動きを「しゃがん状態から足を伸ばす」という動きに簡素かし、このしゃがんだ状態から足を伸ばすという動きを強化するための筋肉とトレーニングをご紹介します。
重力の関係上しゃがむという行為の時は基本的は力は抜けていますが、
しゃがんだ状態から足を伸ばすという動きは、
【股関節の伸展】と【膝関節の伸展】となり、
股関節の伸展の主働筋はお尻の筋肉「大殿筋」、膝関節の伸展の主働筋はももの前側の筋肉「大腿四頭筋」となります。
そして、人間の体の中で一つの筋肉として最も大きいのがこの大殿筋です。
その大殿筋を主働筋とする股関節の伸展と、大腿四頭筋を使った膝関節の伸展は、人間の体で最もパワーの出る運動です。
大殿筋はあらゆるスポーツに重要な筋肉となり、それはサーフィンにおいても同様。
しっかりと鍛えていきたい。
大殿筋、大腿四頭筋など多くの筋肉を鍛えられる筋トレの王様「スクワット」
スクワットは筋トレの王様とも言われ、お尻の筋肉「大殿筋」、ももの前側「大腿四頭筋」、ももの内側「内転筋群」、背骨の脊柱に沿って付いている「脊柱起立筋」を主に鍛えられ、
補助としてももの裏側の「ハムストリングス」、体幹部分となる「腹筋群」も同時に鍛えることができる。
サーフィンのための筋トレをするなら必須と言ってもいいほどのおすすめトレーニングです。
パワーを生み出す大殿筋を集中的に鍛えられる「ブルガリアンスクワット」
スクワットは多くの筋肉を鍛えられることができ、下半身の基盤を作るには最適のトレーニングですが、
実際のところスクワットのガニ股での上下運動は大殿筋の下部が主に刺激されます。
サーフィンに関わらずスポーツ全般において、人体で最強レベルのパワーを発揮する大殿筋はとても重要な筋肉となりますので、
大殿筋下部に加え上中部、全体を鍛えたいところです。
このブルガリアンスクワットは股関節の動きと大殿筋の筋繊維の関係上、
大殿筋を集中的に鍛えたい場合にとても有効です。
サーフィンの為の筋力トレーニングまとめ!
今回は、サーフィンによく使う、主な筋肉に注目してトレーニング法をご紹介しました。
僕自身ボディメイクのために筋トレを始めましたが、よく筋トレは「見せ筋」と言われることがありますが、
アスリートでもウェイトトレーニングを取り入れている方は多く、
一般的な僕たちが一定の筋肉の向上を計ることは身体能力を向上させてくれる場合が多いと思います。
ぜひぜひあなたのサーフィンに今回の筋トレを取り入れて、更に楽しいサーフィンライフになることを願っています^^
では!
yew